知ってますか?ししゃも事典
(現在加筆中です。今後、項目をどんどん増やしていきたいと思います。)
Q.ししゃも漁期はいつからいつまで?
A.
ししゃも漁は「こぎ網漁業」という漁法で主に行われ、漁業協同組合の組合員である漁業者が、北海道知事から小型機船底引き網漁業の許可を受けて操業することができます。
この他、各漁業協同組合に漁業許可の行使が受任されている各種刺し網漁業でも漁獲・混獲されますが、当組合では刺し網漁業での漁獲は行っておりません。
ししゃもこぎ網漁業における操業期間は、「10月1日から12月10日までの連続する40日以内(5トン未満船)」となっており、操業開始日はそれぞれの漁協又は漁業者による部会等に一任されております。よって、「ししゃもこぎ網漁業」でのみ漁獲を行っている当組合では、この期間内のみししゃもが水揚げされます。
ここからは当組合のみのお話となりますが、当組合では、北海道立栽培水産試験場や北海道立水産孵化場などの研究機関と連携し、「遡上ピークがいつごろ到来するのか?」「実際に河川遡上した尾数はどの程度か?」などの調査を行っております。
これらの調査は全て「ししゃも資源保護」の観点から行っているもので、近年当組合では、「母なる川」鵡川の遡上ピーク予測日前日をもって操業を打ち切りしております。遡上ピークは毎年前後することから、お問い合わせいただいた際に「明確な操業切り上げ日」について回答できない場合がございますが、なにとぞご容赦いただきたいと思います。
Q.ししゃもの名づけ親は?
1913(大正2)年、当時、北海道大学付属水産専門部の故疋田豊治(ひきたとよじ)助教授が命名、アイヌ語の「スス=柳」、「ハム=魚」から柳葉魚と名づけ、シシャモと呼んだそうです。
Q.ししゃも伝説について
ししゃもにはアイヌの人々によって語り継がれてきた伝説が存在します。伝説も地方によって違いがありますが、いずれに地方に伝わる伝説にも「柳の葉」が登場し、神の力により魚に姿を変えています。
Q.史上最年少のししゃも博士
ししゃも漁獲地には、どの地方にも「ししゃも博士」と呼ばれる方がおりますが、当組合は「史上最年少のししゃも博士」と出会いました。
菅原紗也香さんという女性で、2004(平成16)年、「柳の葉の魚・まるごとシシャモ事典」という研究テーマで、第23回「海とさかな」自由研究・作品コンクール(主催:朝日新聞社・朝日学生新聞社、後援:農林水産省・文部科学省、協賛:日本水産株式会社)において、朝日学生新聞社賞を受賞されました。
この研究にあたり、菅原さんは各種文献の整理だけでなく、当組合の所在するむかわ町にもなんども足を運び、熱心に取材を行っていたのが強く印象に残っております。
また、当時小学校6年生であった菅原さんの研究レポートの精度の高さに大変驚かされました。
Q.「ししゃも荒れ」とは?
「ししゃもが大量に遡上する時期には、なぜか荒天となり、木枯らしが吹き、海は荒れ狂う」という言われがあります。昔の方はこれを「ししゃも荒れ」と呼んでいます。
むかわ町観光協会を中心とする有志で開催しております「ししゃもあれとぴあ」というイベント名は、「ししゃも荒れ」と「ユートピア」という2つの言葉からできた造語です。例年、11月の第1日曜日に開催しておりますこのイベントでは、ししゃも鍋、炭焼きししゃも、ししゃも寿司などを食することのできます。
Q.ししゃもが「サケ目」な訳は?
ししゃもは魚類としては「サケ目」に所属しています。
正直申しまして、なぜサケ目なのかという生物学的根拠はきちんとあるのでしょうが、ししゃもはサケと同じく、秋になると産卵のため川に遡上する「淡水と海水を行き来する魚」です。川に産み付けられた卵は翌春 にふ化し、稚魚は海へ降りていき、翌秋にまた帰ってきます。
今ではししゃもという魚についてかなり知られてまいりましたが、川に遡上するという部分については、ご存じでない方もまだまだいらっしゃるようです。
Q.「ししゃも」という魚名が知られた意外な背景とは?
ししゃもは元来地元住民にのみ食されておりましたが、加工販売業者の尽力により、現在では全国へ流通しております。 しかし、北海道の太平洋沿岸にしか生息しておらず、漁獲量も2000トンほどの稀少魚種がここまで有名になったのにはもう一つ訳があります。
それが現在「カラフトシシャモ」や「子持ちシシャモ」などどして販売されているキャペリンという外来種の魚です。
このキャペリン、ししゃもとは全くの別魚種ですが、ししゃもと食感が似ているという理由で商社などにより輸入されたのが始まりのようです。折しもししゃもが道外に流通され始めた昭和40年代から輸入販売が始まったようで、この魚も「子持ちししゃも」という名称で販売されました。ししゃもよりはるかに安価で大量供給されたことから、ある意味「ししゃも」という名前だけが世に広まった一因であるかもしれません。
しかし、その食感や風味は本物の足元に及びません。本物のししゃもをご賞味いただいたことがない方は、ぜひ、本物をご賞味ください。